育児に便利なベビーカーを安全に活用するために、基本的な注意点をわかりやすく説明します。
2020/12/25
ベビーカーを使用中の事故はベビーカーの破損だけではなく、大切な赤ちゃんの命にもかかわります。育児に便利なベビーカーを安全に活用するために、基本的な注意点をわかりやすく説明します。
ベビーカーは毎日いろんな道を通行するので、気付かないうちに調子が悪くなっている部分があることも。使用する前に、ベビーカーの車輪がクルクル回るか、部品が片側だけ無くなっていないかチェックしてください。
ベビーカーそのものは丈夫に作られているものばかりですが、自動車のように1年点検などがないので家庭での定期的な安全確認は大切です。多くのベビーカーは安価ではないので、兄弟姉妹で使い続ける家庭も見かけます。車輪、特に重心がおかれる後輪の劣化はこまめにチェックしてください。
たまに赤ちゃんを乗せない状態でベビーカーを押してみると、異変があったときにわかりやすいので試してください。
故障かもしれないと思ったら、ベビーカーの使用は控えましょう。もしも亀裂や故障が疑われるときは、保証期間内なら点検へだします。保証期間内なら無料で修理できることが多いので、問い合わせてみましょう。
保証期間がすぎてもメーカーに問い合わせることをおすすめします。有料修理の場合は、今後使用する期間と料金が見合っているか、月齢にあわせて新しいベビーカーを購入したほうがよいか考えてください。
横断歩道の信号待ちでは、ベビーカーを前にするためにベビーカーと走る車の間隔がずいぶんと少ない場面も見かけます。もし走行中の車が歩道寄りに走っていたり、バイクが車と歩道の隙間を走ってきたら、ベビーカーの前輪や赤ちゃんが接触してしまう恐れがあります。
信号待ちをするときは、一歩下がってください。空きスペースがあるならガードレールなど、車道との間にワンクッションおける場所で待ちます。狭いスペースで待つときは、車道と平行にベビーカーを置きます。基本的に、どのベビーカーでも信号待ちでは車輪が進まないようにロックをかけることをおすすめします。
ベビーカーでおでかけするときは、走らないでください。走って移動するとベビーカーを押す力も強まります。急に立ち止まっても、ベビーカーはママの数歩先まで進んでいるので出会いがしらの事故に巻き込まれやすくて危険です。
また、段差やちょっとした溝でベビーカーの車輪がうまく回らないこともあります。赤ちゃんが衝撃を受けるので、進む道の状態を確認しながら歩くほうが安心です。
駅のホームは特に走らないことが鉄則です。ホームで転倒したり、発進する電車、停止しようとしている電車に接触する可能性は、自分で立ち止まることのできるベビーカーを押しているママよりも、ベビーカーや乗っている赤ちゃんのほうが高いと考えられます。
たくさんの路線で、ベルが鳴って閉まろうとしている電車の扉に滑り込む人を見かけます。駆け込み乗車や、すべりこみ乗車と言われる行為です。確かに電車1本遅れただけで、乗り換え時間や到着時間が大幅に変わることがあります。でも、この行為はとても危険なことです。
ベビーカーや赤ちゃん連れの家庭では、電車の扉が閉まるアナウンスやベルが鳴った時点で、その電車には乗らないこと。家族で次の電車にのることを徹底しましょう。
スマホなど携帯電話を片手に見ながら、ベビーカーを押して移動することは周囲への注意や危険察知が遅れるので控えてください。突然とびだしてきた自転車や、走っている子どもにベビーカーがぶつかってしまう小さな事故もあります。
ベビーカーを利用中に携帯電話を使いたいときは、公園や道路わきの安全なスペースに移動して立ち止まって使いましょう。この立ち止まるという選択が「ちょっと面倒」だと感じる人も多いでしょう。でも、ベビーカーに乗っている赤ちゃんの安全を優先する安全策です。
ベビーカーに荷物を乗せることも多いものです。マザーバッグだけではなく、その日買い物したものすべてをベビーカーのハンドル部分に引っ掛けるとラクなのですが、ママが手を放したらバランスが取れずにベビーカーが後ろにひっくり返りそうになる姿も見かけます。
実はベビーカーも積載量があります。赤ちゃんは軽いけれど、買い物荷物は重たくなりがちです。もしも荷物をたくさん乗せるようなら、積載量も調べて購入すると安心です。
エスカレーターに乗るときに、アナウンスや注意書きにベビーカーで乗ると危険だという注意書きも見かけます。でも、ベビーカーの重心を移動したりバランスをとってエスカレーターにのって移動することのほうが、エレベーターを待たされるよりもラクだと考える人もいるでしょう。せっかちにエレベーターに乗って、事故に巻き込まれるのは赤ちゃんです。必ずエレベーターを利用してください。
ベビーカーを押しながら走ったり、焦って電車に飛び乗ったり、黄色信号の横断歩道を渡るのは時間に追われているときが目立ちます。
赤ちゃんとのおでかけで、のんびり時間を気にしていないときは、しっかり考えて判断できます。慌てているときは先へ先へと進みたくなるものです。おでかけには時間にたっぷり余裕をもってください。
どんなに慣れていても、今まで事故を起こしたことがなくてもベビーカーで禁止されていることは控えましょう。
電車のドアが閉まる寸前の駆け込み乗車、赤ちゃんをのせてベビーカーをエスカレーターに乗せるなどはママだけではなく赤ちゃん自身の命にかかわる危険があるから危険視されているのだと再確認しましょう。
ベビーカーで赤ちゃんとおでかけするときは、周囲の様子にも注意を配ってみましょう。歩きたばこや自転車の多い道は避けたり、赤ちゃん目線の注意を配ることができるのはベビーカーを押しているママだけです。
参考:JR東日本 安心して赤ちゃんと一緒にご利用いただくために「ベビーカーと一緒に電車に乗るパパママへ」