育児休業どう変わった?

平成29年1月1日に育児休業にかかわる法の改正が施行されました。法律と聞くと難しく感じますが、実際にどう変わったのか。産後の育児ママにどんな影響があるのかわかりやすく説明します。

取得条件が緩和

育児休業育児休業を取得するためには、今までは育児休業を申し出た時点で過去1年以上継続して雇用されていることが条件の1つにありました。これは今回の改正でも変わりません。

上記の条件に加えて子が1歳になったあとも雇用契約の見込みがあること、2歳になるまでの間に雇用契約の期間が終了しており、かつ契約が更新されないことが明らかでないもの、という2点も条件でした。これらは改正により廃止されました。

平成27年1月1日からは、育児休業を申し出た時点で過去1年以上継続して雇用されていることと、子が1歳6か月なるまでの間に雇用契約が満了することが明らかでないものの2点が条件になります。これにより、必要な見込み継続期間は6ヶ月短くなります。有期契約で働いていて出産、育児によって仕事を辞めるか悩んでいる女性には注目すべき改正点です。

育児休業制度の利用を申請する条件が緩和されることで、産後も短時間パートなどの非正規ではなく引き続き契約社員などの有期契約で働こうと考える女性の職場復帰がサポートされることを期待します。そのためには、この改正だけではなく事業主の理解が不可欠だと感じています。

看護休暇は半日から

赤ちゃんが体調を崩したときや予防接種など通院が必要な場合、年次有給休暇とは別に年5日まで取得できる看護休暇が緩和されました。今までは看護休暇を申請すると1日単位で休んでいましたが、これからは条件に当てはまれば半日単位の取得も可能になりました。

赤ちゃんがいつ体調を崩すかは予測できないことがほとんどなので看護休暇は口頭で申し出ることも認められます。ただし看護休暇中の給与は社内規定によって異なるので引き続き、働いている事業主の社内規定を確認してください。

看護休暇に関しては、職場でどれだけ理解されるかが重要です。どれだけ法律が改正されても看護休暇に対して周囲が否定的だと申請しにくいのが現実です。改正後に看護休暇の取得率が上がるのか気になるところです。

育児休業の対象が拡大

育休業制度を利用できるのは、実際に法律上の親子関係が認められた実子や養子のみでした。今回の施行では法律上の親子関係に準ずると考えられる関係の子の養育に対しても、育児休業制度の利用が認められるようになりました。

例えば特別養子縁組が成立前の監護期間中も、育児休業制度が利用できることになりました。様々な家族の形がありますが育児をすることに変わりはないので、育児休業制度を利用できる対象が増えることで、誰もが子育てしやすいと感じる社会に近づくことを願います。

パートによる税金の壁

出産後はパートで働こうと考える女性もいますが、法の改正は要チェックです。平成28年10月から103万・130万の壁に加えて106万の壁も注目されています。これはパートで働いている人の社会保険加入条件が引き下がったことでできた壁です。

被保険者数が501人以上の特定適用事業所に努めていることが前提で、週20時間以上勤務、交通費や賞与を除く月給88000円以上に当てはまると年収130万円以内でも社会保険に加入することになります。

つまり年収130万以内でも夫の扶養を外れて、社会保険料などを自分で支払います。ただこれらは自分に還元されるものですから、目先の収入は減りますが損をしているとは言いきれません。

このようにパートでも働き方次第では夫の扶養から外れるので、育児休業制度を利用して出産前と同じ仕事でキャリアを生かすことも、産後の選択肢として消す必要はありません。

働く時間を減らすか、様々なサポートを活用して産後もフルタイムで働くか、育児中の女性にとって難しい問題だということはまだまだ変わらないようです。

参考:厚生労働省育児・介護休業法について