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育児休業延長の検討開始

育児休業制度はどう変わる?厚生労働省は育児休業制度の取得期間を延長する法改正の検討をはじめました。

くるまって寝る赤ちゃん

2020/12/24

育児休業制度はどう変わる?厚生労働省は育児休業制度の取得期間を延長する法改正の検討をはじめました。育児休業が延長することで得る親子のメリット、保育所問題やママの社会復帰の不安も考えました。

育休を半年延長論

新生児

育児休業制度は現在、原則として子が1歳になるまで取得できます。これは法律で定められているので、どの会社や職業でも統一されています。でも保育所に入れず待機児童になるなどの理由で1歳を過ぎてしまうときは、1歳半まで育児休業制度を延長することができます。

厚生労働省は今回、原則1歳までの育児休業制度を1歳半までに延長することを検討しています。ママと赤ちゃんが過ごす時間を考えれば良い案です。でも職場復帰を考えているママや、受け入れる企業は不安も募るようです。(参考1)

育休延長のメリット

育児にゆとり

育児休業制度を法的に利用できる期間が伸びれば、ママは赤ちゃんと過ごす時間を増やすことができます。

育児休業制度の良いところは、法的に休業が認められて赤ちゃんを育てることができる点です。でも反面、その期間が短いので育休後半には「もっと赤ちゃんと過ごしていたい!」と思うママもいます。単純に期間が伸びて、赤ちゃんと過ごす期間が増えるのは嬉しいことです。

離乳食完了まで

赤ちゃんの離乳食完了は1歳を少し過ぎるので、現行の育児休業制度を利用している場合は離乳食完了期の3食をママだけの手で進めることは難しいものです。もしも育休が延長されたら離乳食完了までスケジュールを立てて焦らず進めることができるので、離乳食に力を入れたいママには好都合です。

待機児童の解消

待機児童を解消するためには、ママが社会復帰をあきらめたり無認可の保育所を選ぶなどの方法があります。特に0歳児~1歳児は職場復帰にむけて待機児童が増えるので、預け先に悩むママもいます。期間延長は、待機児童が集中している地域の緩和も期待されます。

育児休業延長のデメリット

浦島太郎状態になりがち

育児休業制度を利用しているとはいえ職場から離れているので、復帰するまでの期間が長いほど仕事内容や人間関係にも変化があって浦島太郎状態になりかねません。

育児休業期間が延びることで、職場復帰した時に変化に対応できるのか、即戦力として産前同様のポストに戻ることができるのか不安に思うママもいます。

生活リズムを変えにくくなる

赤ちゃんが1歳半になるまでには離乳完了、食事も3食食べるので生活リズムがつかめます。もしもママが職場復帰をしたり、保育園に通うことになったら生活リズムに多少の変化がおこり、慣れるまでは戸惑うこともあるでしょう。

収入の低下

育児休業期間が長ければ、そのぶん収入も少なくなります。家庭によってはデメリットになります。だからといって産後すぐの復帰で、母体の回復が不十分になることは避けたいです。何を優先すべきか、家庭でしっかり話し合いたいポイントです。

職場との連携

育児休業の期間延長で、デメリットとなりやすいのが職場復帰に関する不安です。職場復帰を目指すなら雇用側との連携も大切にしたいです。保育所が決まっても、赤ちゃんが熱を出して連絡がくることは珍しくありません。復帰後は周囲との連携が、より子育てしやすい環境をつくります。

タイミングは自分で決める

育児休業制度の期間が長くなることはメリットだけでなく、デメリットも気になります。延長することでメリットを強く感じる家庭もあれば、デメリットを強く感じる家庭もあるので賛否両論です。

育児休業制度の変更点についての賛否両論も気になりますが、期間の短さや長さに気を取られず、各家庭に合わせたタイミングを考えてみましょう。

参考1:読売オンライン法定育休「1歳半まで」、延長論に賛否

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