赤ちゃんの調味料の誤飲

乳幼児の調味料の誤飲について、初期対応と家庭で気をつけたいことをまとめました。1歳未満の赤ちゃんは消化器官が未発達なので、胃腸が弱ったり、下痢をひきおこすことが心配です。

料理酒

家庭での応急処置

赤顔

料理酒(りょうりしゅ)を誤飲してしまった場合は、アルコール飲料なので急性アルコール中毒が心配です。変化がなくても放置せずに変化を見てください。

先ずは水や牛乳をコップ1杯程度飲ませて、体内のアルコールを薄めます。あまり激しい運動しないように静かに過ごします。周囲は静かにします。テレビや音楽も消して落ち着かせます。

発熱や赤顔、嘔吐など異常が現れたらアルコールの影響を受けている可能性が高いです。早急に病院に相談してください。大人のように「放っておけばやがて酔いが覚める」なんて考えはとっても危険です。大量に飲んだかもしれないときも、早急に受診しましょう。

アドバイス

料理酒といってもアルコールだから、子どもの食べる料理には気を遣っている家庭も多いようです。アルコールは加熱で飛ぶので、煮物など煮込む料理に少量加えるなら大丈夫です。

心配なときは、あらかじめ料理酒だけを鍋にいれて強火加熱(30~40秒)してさまして「煮切り酒(にきりざけ)」を作っておきます。これならアルコール分が飛んだ状態から調理に使うことができます。

加熱によってアルコールを飛ばすことが大切なので、加熱なしで香りつけに使用するときは飲酒させてしまうことになるので控えましょう。もちろん離乳食期も控えてください。

ちなみに、料理酒は日本酒とはちょっとだけ中身が違います。料理酒のほうには酢や食塩が加えられ「不可飲処置」されています。そのため税法も異なり、日本酒など販売許可が必要な酒類とは分別されています。

でもアルコール度数は13~15度あったり、案外ワインや他の酒類とたいして違わないのです。「料理にも使えるのだから大丈夫だろう」とは思わないようにしましょう。加熱していなければ他のアルコール飲料と同じです。

食用油

家庭での応急処置

もしも食用油(しょくようあぶら)を、赤ちゃんが誤飲した場合は口周りと手指を洗い流して、様子をみてください。特に吐かせる必要はありません。

赤ちゃんにとって油はあまり摂取しないものなので、胃腸を刺激したり、その後の食事の消化が悪くなりがちです。1日は消化に良いメニューにしてください。

赤ちゃんによっては下痢になるかもしれません。

アドバイス

食用油は飲むというよりも手指についた油をなめてしまう可能性が高いです。離乳食でも油を控えるように、低月齢の赤ちゃんの胃腸に油の負担は大きいです。

食用油のボトルなど容器の外側に、油が付着していませんか?ベタベタしているので蓋を開けずとも、赤ちゃんが容器を持てば手のひらは油でベタベタになってしまいます。

ちなみに食用油といっても、今はオリーブオイルなど健康や美容面でも勧められている油もあります。大人にとっては尾ブラの種類1つで肌の調子が良くなったり、消化が良くなることもあります。赤ちゃんに限っては、負担が大きいので健康のために摂取する必要はありません。

醤油

家庭での応急処置

醤油(しょうゆ)を誤飲した場合は、少量ならば水か牛乳を飲ませて様子を見てください。特に吐かせる必要はありません。歯磨きをして口内をサッパリさせてください。

でも、醤油は調理をして薄めるので赤ちゃんにとってはとても濃い味です。多く飲むと吐きたくなることがあります。吐しゃ物が少なくても、吐いた場合は下を向かせてください。

アドバイス

醤油さしが手の届くところにありませんか?醤油の容器は大きいけれど、醤油さしは軽いから赤ちゃんが自分で持って、少し傾けたら簡単に液体が出てしまいます。

醤油さしも赤ちゃんの手の届かないところに置きましょう。踏み台になるものはキッチンに置かないのが鉄則です。

お刺身など、食事で醤油を小皿に用意する場合、興味本位で赤ちゃんが指を入れて舐めることもあります。クセにならないようにしましょう。塩分控えめの醤油でも、赤ちゃんには塩分過多です。

砂糖

家庭での応急処置

砂糖を舐めたり食べてしまった場合、特に吐かせる必要はありません。でも、器官に入って咳きこむ場合もあるので水か牛乳を飲ませてください。

1度砂糖を舐めたくらいでは大丈夫ですが、糖分でお腹が緩くなりがちです。下痢になることがあるので、水分補給を忘れずに、離乳食は刺激のないものを与えてください。

アドバイス

砂糖は甘いので、赤ちゃんのほうがクセになって何度も指にとって舐めてしまう可能性があります。

一度砂糖を食べていることがわかったら、保管場所を変えてください。容器を変えてしまうと、赤ちゃんも見つけにくくなります。探すこともあるので、調味料や危険なものが入っている引き出しや扉はロックしておきましょう。

特に1歳までは胃腸に負担がかかる、乳歯に影響しやすいことからも積極的に砂糖を与えなくても大丈夫です。ママも砂糖の摂りすぎは母乳が冷たくなったり詰まりやすくなるので注意しましょう。

マーガリン

家庭での応急処置

低月齢の赤ちゃんがマーガリンを舐めてしまった場合、特に吐かせる必要はありません。でも口内がベタベタしています。水や牛乳、あるいは母乳やミルクを飲ませてください。

口周りや歯の裏にのこっていないように、濡れたガーゼで拭きとってあげましょう。

大量に口に入れた場合は、不快感から嘔吐します。この場合、胃腸が荒れることも考えられるので冷たい飲み物は避けてください。

アドバイス

バターは切れていないタイプもありますが、マーガリンは柔らかくて赤ちゃんの指でもすくえてしまいます。離乳食後期や完了期なら、ちょっと風味をつけたり表面の艶出しに使用できますが、それでもほんの少しだけの使用をおすすめします。

ただし、ハチミツが入っているタイプは1歳まで控えてください。もともとマーガリンは植物性油脂が原材料で、日本農林規格では油脂含有率80.0%以上と定められています。

商品にもよりますが、なたね油・コーン油・パーム油を原材料として乳化剤や着色料を加えた製品も多く出回っています。そう考えると、1度の誤飲では病期になることはなくてもあまり早くから与えたくはないものです。

カレー粉

家庭での応急処置

カレー粉を食べたり舐めてしまった場合、刺激や香辛料がきつくて辛がります。水や牛乳、あるいは母乳やミルクを飲ませてカレー粉が舌や口内で固まらないようにしてください。

もしも大量に口に入れてしまった場合、出せるものは取り出します。かたまりをかじってしまい、ダマになると器官に詰まらせたり、喉の奥に張り付いてしまいます。必ず水分を飲ませるようにしてください。

香辛料や刺激の強い場合は、胃腸を刺激しすぎて嘔吐や下痢をひき起こします。症状が目立つときは、念のため病院に相談してください。整腸剤など症状を和らげて落ち着かせる薬の処方があります。

アドバイス

市販の固形カレー粉は、気温によっては赤ちゃんの口でもポロポロと崩れるほど柔らかくなります。油脂(ゆし)が溶け出すからです。使いかけの固形ルウを放置しないようにしましょう。

使いかけの固形ルウは、密閉容器に入れて崩れないように保管してください。市販の固形ルウは冷蔵庫または冷凍庫で2~3ヶ月保存できます。

蜂蜜

家庭での応急処置

1歳未満の赤ちゃんが「蜂蜜をたくさん舐めてしまった」または「舐めたかもしれない」ときは、水や牛乳、あるいは母乳やミルクを飲ませて家庭で様子を見てください。

元気がなくなったり動きが普段と違ってフラフラしている、嘔吐や便の異常があったら病院に相談してます。生後6ヶ月までは症状悪化に対抗できる体力の少なさが心配です。呼吸困難など命に関わる状況もあるので、念のため受診することをおすすめします。

手指にベタベタ残っていると、甘いのでまた舐めようとします。しっかり洗い流してください。

アドバイス

蜂蜜(ハチミツ)は、1歳までは与えないように指導されています。これは蜂蜜に含まれている可能性があるボツリヌス菌が、1歳未満の赤ちゃんでは消化できずに体内で増殖してしまうからです。

ボツリヌス菌が体内で増殖すると、乳児ボツリヌス症になることが心配です。赤ちゃんが乳児ボツリヌス症になると、全身の筋力が低下して体がぐったり、泣き声も弱くなります。呼吸困難をひき起こして命に関わることもあります。

ボツリヌス菌は加熱でも不活性化されない場合があるので、摂取しないのが1番です。1歳未満の離乳食では甘味をつけるために蜂蜜を使用しないように心掛けましょう。

年配のおじいちゃん・おばあちゃんは「蜂蜜=体に優しい」という考えがあり、現在1歳未満への蜂蜜の摂取ひかえを知らない人もいます。母子手帳などを使って説明しましょう。