キッチンの誤飲トラブル

キッチンや冷蔵庫周辺でおこりやすい、赤ちゃんの誤飲トラブルの応急処置をわかりやすく説明します。食器用洗剤、漂白剤などの洗浄液や脱酸素剤の誤飲処置。初期対応を間違わないよう、先に読むことをおすすめします。

食器用洗剤

家庭での応急処置

食器用洗剤と赤ちゃん食器用洗剤を舐めたり、誤飲してしまった場合は量を確認して水か牛乳を飲ませます。

もしも吐きたそうに咳きこんでいるなら、ママが抱いて吐かせてあげます。ただし、無理に吐かせると逆効果なのでわからないときはすぐに病院に相談してください。

吐かせる場合は、赤ちゃんの顔が下向きになるように横抱きして、下のつけねを押します。3~4回繰り返してください。これで嘔吐感が出るので、吐しゃ物を詰まらせないように顔を下向きにさせておきましょう。

症状が重いと感じたら、無理に吐かせずにとにかく病院に連れて行きます。

また、洗剤が手指にベタベタ残っている可能性があります。しっかり洗い流してください。口周りもまだ残っているかもしれません。水をかけたり、濡れたタオルやガーゼで拭いてください。

少量を舐めただけなら家庭で様子を見るだけとの指導もありますが、心配なら必ず医師に診断してまらいましょう。特に胃腸の働きが弱い低月齢の赤ちゃんは、医師の指示に従ってください。

食器用洗剤は製品によって内容が異なります。オーガニックだからといって飲んでも大丈夫とは限らないので、受診の際は本品を持参してください。

アドバイス

食器用洗剤は泡立ちや香りが、赤ちゃんの興味をひきます。触ったときの指がすべるような感覚も楽しいので、ついつい手で触ってしまいたくなります。もちろん香りが気になってなめてしまうこともあります。

食器用の洗剤で、汚れをしっかり落とす目的で使用されることの多いのが界面活性剤(かいめんかっせいざい)です。界面活性剤は、例えば食器汚れの油落としに役立ちます。

普通は、水と油は分離してしまうのに界面活性剤が取り持って、水と油を結合させて洗い流してしまうのです。だけど逆にママの手の皮脂まで除去して、手指がガサガサになることも。赤ちゃんの体内でも同じように変化を起こしてしまうことが心配です。

漂白剤(ハイタ-)

家庭での応急処置

漂白剤ハイタ-を舐めたり飲んだりしたら、無理に吐かせないでください。無理に吐かせると、胃腸や食道器官を痛める可能性があります。

吐かせずに、まずは口内のうがい洗浄をしましょう。その後、水か牛乳をコップ1杯飲ませます。

赤ちゃんの場合は、うがいができないので水か、1歳以降で牛乳を飲みはじめているなら牛乳を飲ませてください。これは漂白剤によって胃腸が荒れないように、膜をつくる目的もあります。

応急処置をしたあとは飲んだ量に関わらず、病院で診療を受けましょう。その時は、赤ちゃんが飲んでしまった製品を容器ごと持参してください。

アドバイス

漂白剤をゴクゴク飲んでしまうというよりは、茶渋などを取り除くために水と漂白剤をコップに入れておいたものを、赤ちゃんが飲んでしまうなど薄めた状態で飲むケースが多いです。この場合は薄めてあるとはいえ、一気に液体を多く飲んでしまうことが心配です。

キッチンの漂白剤は時間がたつと白い結晶のようになります。注ぎ口や蓋の周辺には、塩や砂糖のような白い粒が付着することがあるので、それを赤ちゃんが触って舐めてしまわないように汚れていたら拭きとるようにしてください。

脱酸素剤

家庭での応急処置

苦い脱酸素剤(だつさんそざい)を食べてしまったら、先ずは口内を洗浄します。粉なのでうがいができたら、乳歯の隙間や裏に残らないようにしてください。

赤ちゃんは鉄の嫌な味で不機嫌になりがちです。うがいが不可能なときは、抱っこしながら口内を濡らしたガーゼで拭きとって水を飲ませてください。

念のため、かかりつけ医に相談してください。もしも嘔吐など異常が出た場合は、早急に診断をお願いします。

アドバイス

脱酸素剤は容器など密閉した空間のなかを、脱酸素状態にするアイテムです。脱酸素になると酸化が進まないので、害虫やカビの繁殖を抑えることができます。鮮度が重要な食品にはとても役立ちます。

たまに食品にピッタリ張りついてしまったり、袋にくっついているのに気がつかずに一緒にハサミで切って中身が出てしまったトラブルもありますが、基本的に劇薬ではありません。

脱酸素剤の主な中身はちょっと色のついた鉄粉など。だからけっして美味しいものではありません。

重層

家庭での応急処置

食用の重層(じゅうそう)を少量なら、口周りを拭きとってコップ1杯程度の水か牛乳(牛乳が飲める月齢であれば)を飲ませて、様子を見てください。掃除用の重層をなめてしまった可能性があるときも同じようにします。

このとき、赤ちゃんは重層の苦い味で泣いていたり、不機嫌に暴れることがあります。あまり怒鳴ったり騒がずに、優しく話しかけるよう心がけます。

無理に吐き出させる必要はありませんが、1日はしっかり様子を見てください。不機嫌な状態が続く時は、念のため病院に相談してください。

心配なのは息苦しくしているとき。粗めの重層が気管支に侵入していると、呼吸しずらくなります。そんな時はすぐに病院に連れて行ってください。

赤ちゃんは胃腸が敏感なので、日常的に摂取しない重層で下痢を起こすかもしれません。離乳食が始まっていたら、刺激の少ない食材にしてあげましょう。

アドバイス

重層は炭酸水素ナトリウムといって、体内にも存在する成分です。お菓子作りでは添加物になります。掃除やうがいに活用、消臭効果まである優れモノです。

ただし、調理に使用する目的で販売されている重層と、調理以外の掃除などに使用する目的で販売されている重層があります。掃除目的で販売されている重層は「調理には使用しないでください」と注意書きされているケースがあります。

というもの、食用は薬局方ほどではありませんが人体に入ることを想定して精製されています。掃除用として販売されているのは、害は強くありませんが食用ほど精製されていません。だから食用の重層を掃除には使えるけれど、掃除用の重層を調理には使わないというわけです。

子育て中なら、重層とぬいぐるみをビニール袋に入れてシャカシャカして1日置くだけで、ぬいぐるみが綺麗になる使いかたが便利です。汚れが強いときは、重層を擦りこみます。最後に袋から出して、しっかりはたいて粘着テープや掃除機で軽く表面を掃除したら完了です。