はいはいの最初は、「ずりばい」といって腰は落としたままで腕の力で前に進もうと頑張ります。
2020/12/20
はいはいの時期は生後8ヶ月が目安ですが、その前に赤ちゃんが這って移動する動作が見られます。
はいはいは、手のひらと足の膝が床について移動しますが、その準備として「ずりばい」があります。
他に「ずりばい」から肘を使って腕の筋肉を使う「ひじばい」、はいはいの膝を離して足を伸ばす「高ばい」があります。これらが見られる時は、はいはいの準備が整ってきたと分かります。
赤ちゃんの成長の順番は、多少順序が入れ替わる赤ちゃんもみられますが、たいていお座りが始まって慣れてきたら、はいはいの予兆が見られます。
最初は、「ずりばい」といって腰は落としたままで腕の力で前に進もうと頑張ります。手のひらを体に引っ張るように動かす赤ちゃんは、前進のずりばいが上手です。いわゆる「ほふく前進」です。
手のひらを前に出して床を押しだすように力を入れる赤ちゃんは、後退しがちです。前進と後退ができるようになった赤ちゃんは移動範囲がかなり広がります。
ずりばいをする時に体を左右に動かす赤ちゃんがいます。全身で移動することを覚え始めた証拠です。赤ちゃんの衣服は前身ごろに硬いボタンや飾りの無いタイプが安心です。
ずりばいは顔を持ち上げて移動しますが、首に負担がかかるので床に顔をつけたりと休憩することもあります。そのまま寝返りをうつこともあるので、床表面の汚れは赤ちゃんの顔につく恐れがあります。
ずりばいの中でもお腹をしっかり左右に揺らして前進する行動を、腹ばい(はらばい)とも言います。ずりばい・腹ばいの共通点は足より腕を動かすところです。
赤ちゃんの中には腕の筋肉の発達がよく、ずりばいから肘(ひじ)を使う「ひじばい」で移動することもあります。
ひじばいは、手のひらを床につけるずりばいと違って、肘を床につけて移動します。
右腕の肘をついて体を動かしながら左腕の肘をついて、はいはいと同じように交互に肘を前方面につきます。
ひじばいのできる赤ちゃんは、腕の筋肉が成長しています。ひじばいは、肘だけで体を動かすので肩まで力が入る全身運動なのです。
ひじばいを好む時は、床に何も落ちていないか確認します。ひじを着く時は、勢いよく床につけるので破片や硬いものがあると怪我の恐れがあります。
高ばいは「熊歩き」とも呼ばれています。熊歩きと言うように、両手両足を床につけてお腹は床から離し、4足歩行の動物のように移動することです。
赤ちゃんによってはつま先を立てて歩きます。もっとも歩行に近づいた移動の仕方に見えます。高ばいは、はいはいの中でも手足の筋肉が発達している行動です。
高ばいは「しなくても良い」「きちんと、はいはいしないで歩くようになってしまう」といった意見もありますが、高ばいは悪い動作ではありません。
つま先立ちで移動したり、体全体を赤ちゃんの意思で動かすこが高ばいです。足の挙げ方から手の平の置く場所で方向を変える等、赤ちゃんにとっては高ばいは遊び感覚の動作です。
高ばいは、はいはいの仲間ですが順番的にはつかまり立ちの後にできる場合もあります。それだけ高ばいは発達段階のなかでも高度な動きができるようになった目安になります。
赤ちゃんのはいはいブームが終わり、つかまり立ちを始めたけれどまだ移動は慎重にしている場合、赤ちゃんははいはいの方が慣れているから早く移動できると考えます。そのため、つかまり立ちをしても急いでいるとはいはいに戻ってしまう時期があります。