嘔吐下痢症(おうとげりしょう)

嘔吐下痢症とは、冬に流行しやすいウイルス性の胃腸炎で突然の激しい嘔吐から始まります。嘔吐を繰り返した後、下痢症状が出てきます。乳幼児の場合、下痢による脱水症状が心配される症状。

嘔吐下痢症の症状

先ず、突然吐き気が襲い、3~15回程の激しい嘔吐を繰り返します。胃の内容物が無くなっても半日から1日は嘔吐感があります。

嘔吐の前に発熱や咳、鼻水から始まる場合もあります。ただの風邪かと思っていると、突然嘔吐を繰り返し始めるて、やっと嘔吐下痢症に気が付くことも。発熱自体は37~39度で風邪と変わりません。

個人差がありますが、吐いても嘔吐感が治まらない場合は短時間で何度も嘔吐を繰り返す傾向が。反対に嘔吐に間隔があって1日2~3回の場合は、2~3日嘔吐を繰り返す傾向があります。日数があっても嘔吐の間隔がある方が体力消耗も回復しやすく、脱水症状になりにくいようです。

嘔吐の後、または嘔吐が終りに近ずくと腹痛を伴った下痢が始まります。とはいえ、嘔吐によって体内の内容物は無いに等しい状態なので水っぽい下痢です。嘔吐下痢症の下痢は酸っぱい薄クリーム色~米のとぎ汁の様な水便が特徴。回数はそれぞれですが2~10回程が多いようです。だんだん間隔が開いてきて、完全に下痢症状が治まるには1週間程度かかります。

子供は体力をかなり消耗し充分な睡眠がとれない為、嘔吐や下痢の後はその場で眠りについてしまう事も。酷い時は睡眠不足から目にクマが出たり、脱水症状で目がくぼんで顔色が悪くなります。

嘔吐下痢症の原因と感染経路

嘔吐下痢症の原因は約60%はロタウイルス、次にノロウイルス、アデノウイルスが挙げられます。ウイルスがお腹に入る事で発症します。ウイルスによる経口感染で、冬場に家庭や幼稚園、保育園で集団感染しやすいので注意。子供のおしりを拭いた時に手指からも感染します。

ロタウイルスは便器や衣類に付着しても長時間生きています。その為、感染経路は広がりやすく1人目が発症する1週間前からウイルスが便中に出てくるので防ぎにくいのが現状です。

嘔吐下痢症とロタウイルス

ロタウイルスは乳幼児の胃腸感染のほとんどの原因に挙がる程、赤ちゃんの病気とは密接なウイルス。

嘔吐下痢症のロタウイルスの潜伏期間は1~2日です。ロタウイルスが原因だと、便がココナッツミルクの入ったカレーの様な白みが加わった色になります。白っぽい便から「白痢(はくり)」と呼ばれていたそうです。下痢も長引く特徴があります。

冬場、特に1月~4月はロタウイルスが流行しやすい時期で、現在はロタウイルスを完全に除去できる抗ウイルス薬はありません。海外ではワクチンがありますが日本では未承認です。しかし便による迅速検査キットがある為、10~15分程度で感染の早期発見はできます。

嘔吐下痢症にかかりやすい年齢

2~6歳が最もかかりやすいと言われています。ちょうど幼稚園などの集団保育に参加したり、習い事に行き始める年齢の為、同じような月齢の子供達で流行してしまいます。

大人もかかりますが、特に嘔吐下痢症の子供を看病して感染するケースが多いようです。特に大人が感染すると、仕事に差し支える程の症状が半日は続くのでやっかいです。

嘔吐下痢症の治療

嘔吐下痢症の治療は薬よりも、水分補給が大切です。診察時に脱水予防で点滴をうつ場合もある程です。すでに診察時に脱水症状や体力の低下が著しい赤ちゃんは入院も考えられます。子供は進行が早いので、早めの受診で指示を仰ぎましょう。嘔吐が激しい時は電話で診察のタイミングについて助言を聞くだけでも、的確な看護に繋がります。

現在、ロタウイルスに対する抗ウイルス薬はありません。また、嘔吐は体内の悪いウイルスを排出する為に体が行うものなので、無理に止めることはありません。

何かを口に入れると嘔吐をおこすので、治まるまでは食べ物は控えた方が良いと指導されることもあります。嘔吐が治まるまでは水分補給は少量ずつ、白湯やイオン飲料で腸に刺激のないように進めましょう。

医師の指導に従うのが1番ですが、嘔吐ピーク時は内服薬は嘔吐によって確実に効果が出る前に出てしまう事が多いです。内服薬はナウゼリンドライシロップなどの嘔吐や食欲不振を改善する薬です。

下痢に対しては水分補給が大前提。水っぽい下痢になるので、更に水分を摂ってはいけないのではと考えがちですが、そんなことはありません。下痢によって体内の水分が大量に失われるので、水分を補給していかなければ体はどんどん脱水症状に陥ってしまいます。

入浴は体力の消耗が激しい時は控えて、睡眠時間を増やしてあげた方が体力が戻ります。しかし下痢症状が出ている期間は、おしりだけはシャワーをあてるなどして清潔を心がけましょう。

嘔吐下痢症の看護

看護する側の2次感染を防ぐ為にも、おしりを拭いた時や嘔吐物を片付けた際は石鹸で良く手洗いし、うがいをするようにしましょう。機嫌の悪い赤ちゃんは普段よりも抱っこをせがんだり、離れることを嫌がるかもしれません。嘔吐下痢症は1日では終わりません。看護する側も相当の体力を使うので、休める時は休むようにしましょう。

また、抱っこした際に衣服に付着したよだれでも感染します。看護する側もシャワーや着替えで、出来る限り清潔を心がけます。

こんな時は早急に診察を

嘔吐下痢症で赤ちゃんに以下の症状が出た時は、早急に診察を受けましょう。脱水症状は大人よりも進行が早く、大変危険です。

・目がうつろで意識がはっきりしているか分からない。
・唇が乾いて赤みがない。舌がべたつく。
・顔色が悪く疲れた表情。
・手の甲や肌がカサカサ。

嘔吐下痢症の食事

嘔吐が激しい時の固形物や香辛料は、胃腸を刺激して症状を悪化させる恐れが。無理に食べると嘔吐のきっかけを作ってしまうので、ピーク時は食事も控えめに。白湯やイオン飲料から始め、次第に10分粥、8分粥と慎重に進めましょう。果物は林檎がおすすめ、みかん等の柑橘類は下痢になりやすいので注意。

症状が治まっても暫くは刺激物は控えましょう。胃腸に優しい食事で量を増やして、普段の食生活に戻していきます。



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