髄膜炎(ずいまくえん)

髄膜炎とは、インフルエンザやおたふくかぜの菌が赤ちゃんの脳を保護する髄膜に侵入して繁殖する病気です。体力が弱っている時に、体内に侵入した菌が血流にのって髄膜まで運ばれて感染します。しかし赤ちゃんの場合は風邪やインフルエンザの合併症として発症することが多く、最初は髄膜炎の症状が目立たず、発見が遅れる可能性の高い危険な病気だと言われています。

髄膜炎の症状

・高熱が出て、体力が低下。
・食欲が低下して元気がない。 ・嘔吐。機嫌が悪くなる。
・頭痛が続く。

・頭蓋骨の隙間の大泉門が閉じていない赤ちゃんは、その部分が膨れ上がることも。
・仰向けに寝かせた状態で首を腹部に向けておこすと痛がる。
・細菌性の場合はけいれんや意識低下の恐れがある。

髄膜炎の原因

髄膜炎は大きく2つに分けられます。1つは細菌性、もう1つはウイルス性で原因も症状も異なります。診察を受けてからの治療法も違うので、先ずは検査で判別してもらいます。

細菌性髄膜炎の原因

細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん)は、化膿性髄膜炎(かのうせいずいまくえん)とも呼ばれます。髄液に細菌が認められたら細菌性髄膜炎と判断されます。

新生児では大腸菌やB群溶連菌が原因になることが多く、それ以降はインフルエンザ菌や肺炎球菌が原因になります。インフルエンザ菌が血中から脊髄液へ侵入して菌の温床にして、40度近い高熱や嘔吐を繰り返します。特に注意したいのは全身のけいれんや、意識の低下からくる錯覚や幻覚です。細菌の種類に関係なく重症化しやすいので、原因菌が発見されたら早期治療が鍵となります。

発症24時間程度で症状はピークに達するので、インフルエンザや風邪をひいて様子がおかしい時は、細菌性髄膜炎の可能性が出てきます。

ウイルス性髄膜炎の原因

ウイルス性髄膜炎(ういるすせいずいまくえん)は無菌性髄膜炎(むきんせいずいまくえん)とも呼ばれ、8割はエンテロウイルスが原因です。ヘルパンギーナや手足口病など夏風邪の原因となるウイルスが代表的で、エコーウイルス、コクサッキーAウイルス等が挙げられます。

他にはおたふくかぜの合併症として診断されることが多く、まれにポリオのワクチン摂取後の副作用が原因になることがあります。

髄膜炎の予防

細菌性髄膜炎を予防する手段として、肺炎球菌ワクチンとHibワクチンの任意接種があります。ただ任意接種なので、国から接種時期のお知らせや無料接種がありません。生後2ヶ月から接種スケジュールを組めるので、ママの判断で小児科に問い合わせることになります。

e-育児ではヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンの接種を推進しています。というのも、実際に当サイトを利用されていた方から、「細菌性髄膜炎を発症した」というメールをいただき、「髄膜炎になる確率は低いけれども、発症した場合、重症化する可能性が高いため、ぜひ予防接種をしてほしいと思ってます」との声をいただいたからです。

任意接種となると敬遠しがちなワクチンですが、実際に誰にでも起こりうる可能性があるということを考えることが大切なのかもしれません。(*あみぃさん、メールをありがとうございました。)

肺炎球菌ワクチンとHibワクチンの詳細についてはこちらをごらんください。

髄膜炎の治療

髄膜炎は原因となっている細菌やウイルスに対する治療を行います。成人に後遺症が残ることは少ないと言われていますが、乳幼児に限っては十分な経過観察が必要だと言われています。

ウイルス性髄膜炎の場合は抗ウイルス薬や点滴で快方に向かいます。しかし、細菌性髄膜炎はウイルス性髄膜炎に比べて慎重な治療を進めます。輸血を行う場合もあり、感染している原因の細菌に対して大量の抗生物質を投与する可能性もあります。快方には1ヶ月ほどかかることもあり、その間も合併症や体力低下に気を付けます。

細菌性髄膜炎の治療が遅れると脳炎になり、知的障害や体のマヒが後遺症として残る場合が報告されています。細菌性髄膜炎にかかった新生児においては3割が死亡しています。特に肺炎球菌はショック状態に陥る敗血症も引き起こす可能性があり大変危険です。生後2ヶ月頃を過ぎた赤ちゃんが感染した場合は、後遺症を予防するコルチコステロイド薬が使用されます。

髄膜炎の感染

髄膜炎の感染はありません。しかし、原因となった細菌やウイルスは感染するので流行時は注意しましょう。インフルエンザや肺炎、おたふくかぜにかかった時は早急に診察を受けて処置を行うことで、これらの髄膜炎をかなり防ぐことができます。



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