母乳とアルコール

母乳育児中にアルコールを摂取すると、母乳にもアルコール成分が入ってしまいます。早いと数分で血中にアルコールが侵入し、それが母乳となります。ですから飲酒後すぐの授乳は、一緒に赤ちゃんにもお酒を飲ませているようなものです。

アルコール濃度の高い母乳

アルコール飲酒後は血液中のアルコール濃度が高くなります。母乳は血液から作られるので、必然的にその時作られる母乳は通常よりもアルコール濃度の高い母乳になります。赤ちゃんは大人よりも胃が未発達なので、アルコールが少量でも処理できない可能性があります。

母乳育児中のアルコール摂取量

アルコールを飲んでも体内で分解すれば酔いも覚めます。しかし、分解できる力や量は人それぞれ。同じ量のアルコールを飲んでも、泥酔してしまう人とそうでない人がいるのは、体内でアルコールを分解する働きが人それぞれだからです。

アルコール飲酒後の授乳

ワイン

・アルコール摂取直後の授乳は避ける。
・アルコールを飲んだあとの母乳は搾乳して処分する。
・授乳間隔がない新生児期は、アルコール移行中に授乳時間になってしまう。

アルコールを飲んだ後は、数分から1時間以内に母乳にもアルコールが移行します。顔が赤くなったり体がポカポカしたり、アルコールは血管の収縮作業を刺激するので、血のめぐりが良くなることも確かです。その反面、良くも悪くも母乳の生成も盛んになるので、アルコールが分解される前に母乳に移行しやすいのです。

アルコールを飲んだら、先ずは約1~2日は母乳を赤ちゃんに与えることを控えましょう。その間に生成された母乳は、しっかり搾乳して処分します。アルコールの含まれた可能性のある母乳は、搾乳しても保存はできません。

ただ、アルコールを飲むからと言って母乳育児を辞めるのはもったいない話です。母乳には赤ちゃんの理想的な沢山の栄養が詰まっています。アルコール飲酒後すぐは母乳を与えないように気を付け、飲酒していない時はきちんと母乳育児を続けることも大切です。

気を付けたいのは新生児期です。新生児期は、赤ちゃんの授乳間隔を形成する時期です。実際は1~3時間おきに授乳があるので、血中のアルコールが体内で分解される前に次の授乳時間が来てしまいます。

赤ちゃんが急性アルコール中毒になることも

深酒や毎日大量のアルコールを摂取していると、海外の話ですが、母乳を介して赤ちゃんが急性アルコール中毒になって翌日死亡してしまったニュースもあります。

大量に飲んで酔っている中での授乳が原因だと報じられましたが、母乳が母親の食生活と密接に結びついているからこそ、食事だけでなく飲み物も気を付けなければいけないのです。

ただ、実際は育児の疲れやストレスで缶ビールを1本飲んだら、血行がよくなって母乳が良く出たというケースもあります。そのまま疲れも重なって、うとうとして夜中に赤ちゃんが泣いたら普段通り母乳を与えてしまう時もあるかもしれません。

アルコール飲酒後の注意点

・酔っている時は飲酒量に限らず、授乳をしばらく控える。
・アルコールは少量でも、意識がぼーっとする時は赤ちゃんを抱っこしないこと。
・脈が速かったり、平衡感覚がなくなる時は飲酒量に限らず授乳しないこと。

どうしてもお酒が飲みたくなったら

母乳育児中に、どうしてもアルコールが飲みたくなったら一息ついて、授乳スケジュールを良く考えましょう。そして、必ず飲酒後の母乳にはアルコールが移行する確率が高いことを思い出して下さい。

お酒の好きな方は、日頃から必要以上にアルコールを買いだめしない等、ちょっと工夫してみましょう。どうしても飲みたい時は授乳を先に済ませてから、小さなコップ1杯で我慢した方が安全です。もちろん、その後は先に搾乳しておいた母乳や粉ミルクで代用して、その間は母乳を搾乳して処分しなければいけません。

1番安全なのは、限られた母乳育児期間は禁酒することです。疲れた時や寝不足の時に、お酒を飲んで眠る習慣のある方は、暖かいお茶類や熱めのお風呂に入る等、代用できるリラックス法を考えます。