授乳の始まり

初乳は栄養たっぷり

出産後は、ホルモンの働きで自然と母乳が生成されて乳管と通って赤ちゃんに飲まれていきます。特に最初に出る初乳(しょにゅう)は色が黄色みを帯びていて、通常の母乳がさらっと水っぽいのに対してどろっとしていることが特徴です。

初乳の期間は出産時から数日と言われていますが、1週間という説もあり、はっきりと確定はしていません。ラクトフェリンなど、赤ちゃんの無防備な体に必要な免疫や抗体が含まれている貴重な栄養源です。少量でも飲ませてあげたい栄養源なので、母乳が出にくくても諦めずに授乳しましょう。

授乳間隔

生後間もない赤ちゃんはお腹が空いていても、体力が足りないと乳首に吸いつく力が足りません。そのため授乳に時間がかかったり、途中で疲れて寝てしまったり、すぐにまた空腹になってしまいがちです。最初の1週間は赤ちゃんが上手に乳首を吸えるようにする練習中だと思って、時間に関係なく飲みたがったら吸わせてあげましょう。

よく3時間おきの授乳と言いますが、始めから3時間にこだわらなくても大丈夫です。次第に授乳間隔は開いていきます。特に出産後の授乳は母親と赤ちゃんの結びつきを固くするものです。赤ちゃんも授乳を介して母親の愛情を受け取ります。

母乳・ミルクの量

授乳の確認方法
・体重が増えているか。1日20~40g程増えます。
・授乳間隔が1~3時間程度開いているか。
・キチンと乳首をくわえて吸っているか。
・授乳後にゲップをしているか。

授乳時に赤ちゃんが乳首から口を外した時に、乳首が平たくなっていたり、唇に吸いダコができている時は上手に吸えていないのかもしれません。しかし、赤ちゃんは授乳で口を動かすことによって吸う力を付けていきます。最初は上手に飲めなくても次第にゴクゴク飲める日がやって来ます。

ただ、最初は飲んでいるつもりでも上手に乳首をくわえることができない時もあります。そんな時は手で支えてあげたり、抱っこの向きを変えてみたり、赤ちゃんに合った体勢を探してあげます。

母乳やミルクをどのくらい飲んだのか、哺乳瓶なら確認できますが、母乳を乳首から吸わせていると量が分かりません。更に、飲んだ量が適量だったのかが気になるところです。心配のあまり焦ってしまうと、不思議と赤ちゃんに伝わるものです。優しくおおらかな気持ちで授乳をスタートさせましょう。

授乳のあとのゲップ

ゲップは、赤ちゃんが母乳やミルクと一緒に空気を吸いこんでいる為に出ます。授乳後は軽く縦に抱っこして背中を支えてゲップを出してあげます。生後間もない赤ちゃんでも、ゲップの音は意外と大きくて驚く事もあります。

しかしゲップが出るということは、赤ちゃんが頑張って飲んでいる証拠です。赤ちゃんによってはゲップをあまりしない子もいます。ただ、新生児はねんねが中心の生活なので、ゲップが足りないと寝ながらゲップとミルクを吐きだして口周りや首がミルクで汚れることもあります。

授乳後に母乳やミルクを吐く

赤ちゃんの胃はヒョウタンのような形で、飲んだ母乳やミルクが大人よりも逆流しやすい特徴があります。授乳後に少し戻すこともあります。授乳後にゲップと一緒に口から垂れたり、すぐに寝てしまい起きぬけに少し出す時は溢乳(いつにゅう)といって生理的なものがほとんどです。

勢いよく噴水のように噴出する時は幽門狭窄症の心配もあります。ぐったりしていないか、顔色や唇の血色が悪くないか観察するとともに医師に診察してもらいましょう。

他にも、吐きだした母乳やミルクに血が混ざっている時は消化器系の不調も考えられるので、1ヶ月健診を待たずに診察をお願いする必要があります。産院に入院中の場合は吐きだした状態のまま医師や看護師に相談しましょう。

母乳性黄疸

赤ちゃんは生後まもなくから7日くらいまでに黄疸がでます。強く出る赤ちゃんもいれば、ほんの少し出て治まる赤ちゃんもいます。白目や肌が気味を帯びる症状ですが、ほとんどは一過性のものです。ビルビリンが生成されるも、赤ちゃんの肝臓が未発達で上手に処理できないからおこるものです。

母乳性黄疸は、肝臓がビルビリンを分解する際に母乳の成分が働いて、分解を抑えてしまうことで黄疸が長引いてしまうことです。ですから、母乳性黄疸は十分に母乳を飲んで体重増加も良好な赤ちゃんにもあらわれる症状です。産院では黄疸の経過観察のために、退院日を延長することもあります。

授乳時の消毒

授乳の際、赤ちゃんが口に含む乳首は大人で言うと箸やスプーンと同じです。母乳の際も哺乳瓶を使用する際も常に毎回、綺麗な状態にしてあげる必要があります。乳首は清潔な脱脂綿やガーゼを湿らせて、授乳後の母乳のカスを取り除きます。

暑い時期は汗をかくので、授乳前に乳首の周囲も清潔にしておきます。哺乳瓶の場合は瓶と一緒に消毒してあげます。赤ちゃんの吸う力はとても強いので、あまり乳首をこすると切れてしまうので気をつけましょう。