ママの骨粗鬆症セルフケア

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は男性よりも女性に多い症状で、骨が弱くなって骨折しやすくなる病気です。今は健康でも、妊娠・出産後のママの食を見直すことが50代以降の骨粗鬆症を予防します。産後に腰痛や背痛、尾てい骨の痛みがあるママは要チェックです。

骨粗鬆症とは

腰痛)骨粗鬆症とは、骨の強度が低下することによって軽い衝撃や転んだだけで骨折してしまう病気です。

骨粗鬆症は男性よりも女性に多く見られる病気で、骨が弱くなりすくなる40代以降から徐々にリスクが増加します。女性は閉経後にさらに骨粗鬆症のリスクが高まります。

骨粗鬆症になると、腕のつけね・手首・背骨・足のつけ根の骨折が目立ちます。足のつけ根の骨折は大腿骨近位部(だいたいこつきんいぶ)という場所で、転んだり椅子やベッドから落ちただけで骨折してしまいます。

背骨の骨折は椎体(ついたい)骨折とも呼ばれ、思いものを持ったり段差を降りただけで背中に衝撃が加わって骨折します。背骨が曲がったり慢性的な腰痛を併発します。

骨粗鬆症で骨折した骨部分は、中身がスカスカなので完治しても繰り返すことが多く、折れてしまった骨が再生しないこともあります。

年齢的には閉経後に注意してほしい病気ですが、妊娠・出産でカルシウムの吸収が増えることと、産後は育児優先・子ども優先でママ自身の食生活が簡素になったり栄養面を考えられなくなることがあるので知っておいてほしい情報です。

骨は常に生まれ変わります

私たちの骨は常に古い骨を再生して、新しい骨を生成して丈夫にしています。これを骨代謝(こつたいしゃ)と呼びます。骨代謝が正常に行われれば、7年ほどで体の骨は半分新しく生まれ変わります。

骨が生まれ変わる必要があるのは、骨が私たちの体を支えたり外部からの衝撃をうけたときに臓器を守る役割があるからです。そのためにも骨はいつも丈夫であり続けることが理想なのです。

骨の成長と老化

骨は常に生まれ変わると説明しましたが、骨に含まれるカルシウムは20代になる頃には増加が最大値に達します。骨に含まれるカルシウム値は骨量(こつりょう)と呼ばれますが、骨量が特に盛んに発達するのは女性は小学校高学年、男性は中学生のころだと考えられています。だから育ち盛りの子どもには栄養を押し先ず与えるのです。

では骨量が最大値に達した20歳以降はどうなるのでしょうか?しばらく骨量は維持されて、女性は閉経後に女性ホルモン分泌量が減少すると骨量も低下しはじめます。このとき骨がスカスカになって骨粗鬆症による骨折の危険が増えます。

ここで気をつけてほしいのが妊娠と出産です。妊娠中は赤ちゃんに沢山の栄養を与えるのでカルシウム吸収と代謝が盛んになります。女性の1日のカルシウム摂取量の目安は20~30代で415~435mg程度です。でも妊娠中は1日あたり650g必要です。

年齢にこだわらずに妊娠中は骨密度を維持することが必要です。しかし産後はどうでしょうか。なかなか栄養面を考えることもなく、育児に追われがちです。妊娠中に心がけていた栄養摂取を、産後も見直しながら継続してほしいです。

妊娠中の骨折

骨は体重の約5分の1にもなる重さがあるので、骨を動かして運動するのはエネルギーが必要です。ですから急激に体重が増加すると、骨の生成が間に合わず、骨に大きな負担が生じます。妊娠中でいえば、お腹が大きくなって子宮の重みによって尾てい骨付近が骨折してしまうことが挙げられます。

このような骨折は骨粗鬆症が原因とは言えませんが、原理は同じです。急激な重みに骨が耐えられない状況が起これば、骨は負担を抱えて折れてしまうのです。

もしも妊娠中に尾てい骨を痛めたことのあるママは、産後の体重コントロールに注目してください。産後は骨を休ませて、また新しい骨を生まれ変わらせて強化していきましょう。

産後にできるセルフケア

喫煙を控える

喫煙を控えることは、赤ちゃんの呼吸器系にもよい影響を与えます。喫煙は血流を悪くして、女性ホルモンの分泌を妨げます。今は何も感じなくても喫煙を続けることで骨量が低下していく女性がいることを忘れないでください。

栄養豊富な食生活

育児が始まると、ママは適当な食事や子どもの残りを食べて済ませてしまう時期があります。可能な限り、ママも栄養豊富な食事をとりましょう。特に骨の主原料となるカルシウムは、産後に足りなくなる栄養素の1つです。

産後ママの栄養摂取のコツは、調理方法を変えて母子で食べることのできる食材を選ぶことです。

カルシウムを吸収しやすくするにはビタミンDが必要です。ビタミンDは鮭やシラス、干しシイタケ、小松菜、プロセスチーズに含まれます。離乳食のメニューに取り入れやすい食材を選べば、効率的です。

骨のコラーゲンを保つには葉酸が必要です。妊娠中に注目されやすい葉酸ですが、産後も忘れてほしくない栄養素です。レバーや海苔に含まれているので、これも離乳食に取り入れることができます。

逆に注意したいのは食品添加物やインスタント食品です。これらに含まれるリンはカルシウムと結合すると、カルシウムを体内に吸収させずに便と一緒に排出してしまうのです。育児で忙しい中でも、インスタント食品に頼りすぎない食生活を目指しましょう。

アルコールはほどほどに

産後はアルコールも解禁です。授乳中はアルコールを控えてください。骨粗鬆症を予防することを考えると、アルコールを大量摂取すると、カルシウムが尿にまじって排出されやすくなることも忘れずに。

ママの健康を大切に

睡眠産後のママは無理をしがちですが、その無理が続くとやがて骨粗鬆症をはじめとする病気となってあらわれます。今は無理ができますが、今後のことを考えるとママも栄養をしっかりとって休めるときは休んで体の負担を減らしてください。

同じ姿勢で抱っこを続けているときは、腰や背中がつかれないようにクッションで支えたり工夫しましょう。膝をついて赤ちゃんと遊ぶクセがあるときは、足が疲れやすいのでマッサージや足浴でほぐしてください。日々のセルフケアが産後の健康維持につながります。