e-育児top育児中の鉄分不足 ヘム鉄の多い肉類

ヘム鉄の多い肉類

貧血予防や鉄欠乏性貧血の治療に効果的な鉄分を含む食品のなかでも、体内に吸収されてヘモグロビン生成に活躍するヘム鉄を多く含む肉類を紹介します。

ママにキスされる赤ちゃん

2020/12/19

貧血予防や鉄欠乏性貧血の治療に効果的な鉄分を含む食品のなかでも、体内に吸収されてヘモグロビン生成に活躍するヘム鉄を多く含む肉類や、鉄分を含む肉類で有名なレバーを食べやすくする下処理方法などを説明します。

ヘム鉄の多い肉類

肉類は鉄分を多く含有しています。その中でも、献立に取り入れやすくてヘム鉄含有量の多い食べもの、特にレバーは、ビタミンAも多く含まれているので、皮膚や内臓やのどの粘膜を丈夫にして、細胞を活性化させます。その状態を維持するのが鉄分の役割です。こうした働きがレバー1品で可能なので、レバーは体を強くする効果が高い食品だとわかりますね。

豚レバー

豚レバーは肉類のなかでも1番鉄分を多く含んでいます。

なかでも豚レバーは、鶏レバーと牛レバーを比較すると、タンパク質と鉄分の含有量がダントツです。つまりレバーのなかでも豚レバーは、貧血対策に最適な食品なのです。

タンパク質は非ヘム鉄の吸収を助けるので、豚レバーに非ヘム鉄の食品をあわせて食べることも効果的です。

豚レバーは赤身がきれいで切った部分がピンとしているものが新鮮です。スーパーでは、パックの下に出ている血やレバー自体が黒っぽくなっている豚レバーはおすすめしません。

豚レバーはそのままだと、レバー特有の臭い(くさみ)が目立ちます。豚レバーの簡単な下処理をわかりやすく説明します。

最初に肉の表面を洗い流します。水に浸す家庭もあるようです。次に牛乳に浸します。調理の前日にやっておくと、当日がラクです。

牛乳に浸した豚レバーは、調理前にもう一度水で表面を洗い流してください。これだけで不快な臭みが減ります。調理の際は、片栗粉をまぶしてから炒めると、レバーの食感が苦手な人も食べやすくなります。

肉類の摂取で気をつけたいことは2つあります。1つ目は、生の豚レバーを食べるとE型肝炎ウイルスに感染する危険があることです。下処理をして臭みが消えたとしても、必ず充分に加熱して食べてください。

2つ目は、肉類は少量でも高カロリーになるので食べ過ぎには気をつけてください。鉄分は少量でもしっかり補充できます。味付けも濃くなりがちなので、鉄分摂取も大切ですが調味料にも気を配ってみましょう。

鶏レバー

鶏レバーも鉄分を多く含んでいます。価格も手頃なので、レパートリーに入れやすい食材です。

鶏レバーも独特な臭いや食感が目立ちます。鶏レバーも豚レバー同様に簡単な下処理をしてみましょう。

鶏レバーを買ってきたら、ハツ(心臓)と切り分けてください。白い部分は脂肪です。肉の中心には血が溜まっている場合があるので、流水で洗い流すと扱いやすくなります。

塩を多めに使った塩水に、レバー肉全体がつかるように浸します。調理の1時間前に行うとラクです。豚レバー同様に牛乳で下処理をする家庭もあります。これは好みで決めてください。

どちらに浸しても、最後は流水でしっかり洗い流して、ざる等に入れて水気を取りのぞきましょう。焼き鳥にしたり、小さめに切って唐揚げにすると食べやすいようです。

赤身の牛肉

レバーはもちろん鉄分の多い食品ですが、どうしてもレバーの食感や臭いが苦手な人も多いものです。だからといって鉄分摂取を諦めないでください。赤身の牛肉にも、たっぷり鉄分が含まれています。

牛肉には必須アミノ酸も多く含まれています。必須アミノ酸とは体内では自分で合成できないアミノ酸のことです。これらのアミノ酸が100%含まれる食品は「アミノ酸スコア100」と表現されます。もちろん牛肉もアミノ酸スコア100なのです。

鉄分と相性のよいタンパク質も含まれているので、一緒に非ヘム鉄の野菜を摂取すると鉄分吸収率を高めてくれる効果も期待できます。

牛肉と聞くと、女性には「高カロリー」「太る」といったマイナスイメージがありますが、このように鉄分にまつわる良い効果も覚えておきましょう。

一緒に食べたい食品

ヘム鉄を多く含む肉類と一緒に食べてほしい食品は、非ヘム鉄の野菜類です。

肉類にも食物繊維は含まれていますが、タンパク質も多く摂取してしまうので、必要以上に摂取したり、水分を摂取しないと便秘になってしまうことがあるのです。

だから肉料理が好きな人ほど、食物繊維と水分を含んでいる野菜が必要です。せっかくだから肉類のヘム鉄のもつ、「タンパク質が非ヘム鉄の吸収を助ける」効果を期待して、非ヘム鉄を含む野菜をセットで食べましょう。

非ヘム鉄を多く含む野菜は、小松菜・ホウレンソウ・枝豆・トウモロコシ・パセリ・二ラなどが代表的です。

レバ二ラ炒めは苦手な人も多いかもしれませんが、ヘム鉄のレバーと、非ヘム鉄の二ラで鉄分吸収率を高めている代表的な組み合わせです。

他にもパセリはそのままだと苦手な人が多いようです。ヘム鉄を含有する肉類にふりかけて食べたり、炒めてパサパサ食感を消すと食べやすくなります。

鉄分の多い野菜・貝類

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